この納屋の内壁面に参加者の思いを込めて左官制作していきます。陶芸に使われる粘土にベンガラという顔料と水と銀杏草(糊)を混ぜ込み、泥にします。それを壁に手で塗っていきます。その際に参加者の皆さんにはあるものを持ってきていただき、それを壁に塗りこめていただきたいのです。
そのあるものとは。「赤いもの」を一つ持ってきてみてください。
ベンガラとは酸化鉄顔料です。この荒谷町の特徴でもある赤瓦も鉄が含まれた釉薬が施されています。赤瓦の名の通り、陶芸の世界では鉄は赤と表現されます。
「赤」は「明るい」の語源からきています。「あからさま」(明白)のような使い方です。「明るい・日向」と感じるには必ずその反対の「暗い・陰」を知ってなければいけません。これは常々忘れてはいけない、物事には対極があるということです。この東屋が常にどの方向から人がやってきても、雨くらいはしのげる、少し身を寄せられる場所になることを願いつつ皆でその思いを込めてベンガラ粘土と赤いものを壁に施してみたいと思います。
Kaoru Takagi
■参加対象:5歳以上のお子様から大人までOK
■服装・持ち物:ドロドロになるので、汚れても良い格好/タオルなど
また、赤いもの、なんでも良いのですが腐るものや重すぎるものは塗り込めないと思います。例えば赤い絵の具で書いた絵や赤い布で作った立体など。そのほかも家にある赤いものを持ってきてください。※塗り込めるかは一緒に考えましょう。
■ご予約/問い合わせ:(一社)山中温泉観光協会 ℡:0761-78-0330 FAX0761-78-0332 e-mail:otazune@yamanaka-spa.or.jp
※参加者の氏名、年齢、連絡先を電話、またはメールにてお知らせご予約ください。
予約〆切/2022年11月24日(木)17:00
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高木 香織 Kaoru Takagi / 造形作家
粘土を一生ともにする素材として、立体や器を制作。器とは「受け」「与え」そして「変化させる」ために重要な道具であるという捉え方に軸を置くことで、人自身もその条件を満たす器であり、世の中には器になり得るものが物質に限らず無数に存在することを表現。近年は、参加者がTAKAGI KAORUの作品を道具として使い、「新たな制作を作家と共に行う時間」というパフォーマンスを主体に活動。
■主なプロジェクト
2004年 パリSALON YAMAKADOエキシビジョン、2006年大阪の酒蔵「天野酒」の日本酒パッケージをデザイン、2007年 国立国際美術館 子どもためのワークショップ、2011年、「Wo shi Ribenren」プレスルーム「ひととき」をオープン、2018年 spiral MINA-TO 「皿と血」出版記念エキシビジョン、2022年 UNMANNED無人駅の芸術祭 / 大井川2022